TOPIC / 三相交流
電験三種 三相交流の解き方|Y結線・Δ結線・力率の判断順
三相交流では、Y結線とΔ結線、線間電圧と相電圧、線電流と相電流、力率が一つの問題に出てきます。公式を覚えていても、どの値を代入するか分からず止まりやすい分野です。
三相交流は、いきなり三相電力の公式へ入らず、結線 → 電圧・電流の名前 → 求める電力 → 力率の順で確認します。
結論:公式を使う前に4段階で整理する


- Y結線かΔ結線か確認する
- 与えられた値が線間・相のどちらか確認する
- 求めるものが電圧、電流、皮相電力、有効電力のどれか決める
- 有効電力を求める場合に力率を確認する
ルート3や力率を反射的に入れるのではなく、問題文の条件から必要性を判断します。
Y結線とΔ結線の基本関係
| 結線 | 電圧の関係 | 電流の関係 |
|---|---|---|
| Y結線 | 線間電圧 = √3 × 相電圧 | 線電流 = 相電流 |
| Δ結線 | 線間電圧 = 相電圧 | 線電流 = √3 × 相電流 |
Y結線では電圧側、Δ結線では電流側にルート3が出ます。ただし、丸暗記だけで代入せず、問題文が線間と相のどちらを示しているかを必ず確認します。
数値の前に名前をそろえる
途中式で単にVやIと書くと、線間電圧と相電圧を取り違えやすくなります。最初の行では、線間電圧、相電圧、線電流、相電流まで書きます。
値の名前がそろってから、結線の関係式を使います。
三相電力は最後に使う
線間電圧V_Lと線電流I_Lを使う三相の有効電力は、次の関係で整理します。
P = √3 × V_L × I_L × cosφ
ここで、cosφは力率です。皮相電力を求めるのか、有効電力を求めるのかで、力率を使うかどうかが変わります。
力率を使う前に電力の種類を確認する
| 求める量 | 主な単位 | 力率の扱い |
|---|---|---|
| 皮相電力 | VA、kVA | 力率を掛ける前の大きさ |
| 有効電力 | W、kW | 力率を反映する |
| 無効電力 | var、kvar | 電力三角形や位相差で整理する |
問題文に力率が書かれていても、必ず使うとは限りません。何を求める問題かを先に決めます。
過去問での解答手順
- 結線を確認する
- 与えられた電圧と電流へ
線間または相と書く - 求める量と単位を確認する
- 必要ならY・Δの関係で値を変換する
- 三相電力の式へ入る
- 有効電力なら力率を確認する
- 単位と選択肢の桁を見直す
この順番を固定すると、ルート3を付ける場所と力率を掛ける場面を分けられます。
よくある間違い
- Y結線とΔ結線の関係を逆にする
- 線間電圧と相電圧を同じ値として扱う
- 皮相電力へ不要な力率を掛ける
- 有効電力なのに力率を入れ忘れる
- WとkW、VAとkVAをそろえない
力率そのものの問題は力率問題の見分け方で確認してください。
まとめ
- 三相交流は、結線、電圧・電流、電力、力率の順で見る
- Y結線は電圧側、Δ結線は電流側のルート3を確認する
- 数値の前に線間・相の名前をそろえる
- 三相電力の公式は条件整理の後に使う
- 力率は有効電力を求める場面か確認してから使う
カコトレで三相交流の問題を解くときも、解説を見る前に4段階を書き出してみてください。